✨ Blenderの最新バージョンで、自由自在な炎を表現!
この記事は、3Dのメモ帳さんの素晴らしいYouTube動画を参考に作成しました。動画はBlender 2.82を使用していますが、今回はBlenderの最新バージョンに対応した手順で解説します。3Dのメモ帳さんの詳細かつ分かりやすい解説に深く感謝いたします。
もし、このアニメーションの作成プロセスを動画で直接確認したい場合は、以下のリンクから3Dのメモ帳さんの元の動画をご覧ください:
「Blenderで炎をリアルに表現するにはどうすればいいの?」 「パーティクルって難しそう…でも、何か面白いエフェクトを作ってみたい!」 「ゲームやアニメで見るような、ファンタジーな炎を自分でも作ってみたい!」
もしあなたがそう感じているなら、この記事はまさにうってつけです!Blenderの**パーティクルシステム(Particle System)**は、無数の小さな粒を飛ばすことで、煙、火、雨、雪など、自然現象をリアルに再現できる強力な機能です。
今回は、Blenderパーティクルを使い、メッシュから放出される魔法のような炎のアニメーションを、動画の手順に沿ってステップバイステップで徹底解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたもBlenderのパーティクルシステムの基礎をマスターし、オリジナルのリアルで美しい炎のエフェクトを作成できるようになるでしょう!
この記事で学べること:
- パーティクル用炎テクスチャの作成方法
- マテリアル設定で炎の質感と発光を表現する方法
- ディスプレイスモディファイアーとEmptyオブジェクトで炎に揺らぎを加える方法
- パーティクルシステムで炎を放出させる方法
- フォースフィールドで炎の動きを制御する方法
難しい専門知識は不要!一緒に手を動かしながら、Blenderパーティクルシステムの無限の可能性を体験してみましょう!
A. 炎の元となるテクスチャとマテリアルの作成
まずは、パーティクルとして放出する「炎の形」のテクスチャを作成し、それに炎の質感を設定します。
- 炎のテクスチャをペイントする
- Blenderを起動し、初期表示の「立方体」を削除します。
Shift + A
> 「メッシュ (Mesh)」>「平面 (Plane)」を追加します。- Tabキーで編集モードに切り替え、
右クリック
> 「細分化 (Subdivide)」を選択します。画面左下の**「細分化」パネルで分割数(Number of Cuts)**を1
に設定し、平面を4つに分割します。 - 画面上部のワークスペースタブから「UV編集 (UV Editing)」に切り替え、左側のウィンドウで
新規 (New)
をクリックし、OK
で新しい画像を作成します。 - 画面上部のメニューから「テクスチャペイント (Texture Paint)」に切り替えます。
- 画面左側のツールバーから筆のアイコンを選択し、**強さ(Strength)**を
0.1
程度、色を白にして、炎の形を4種類ペイントします。 - 描いたテクスチャは、画像メニューから「保存 (Save As)」でPNGなどの画像ファイルとして保存しておきましょう。
- 炎のマテリアルを設定する
- 画面上部のワークスペースタブから「シェーディング (Shading)」に切り替えます。
- プロパティエディターから新しいマテリアルを作成します。
Shift + A
> 「テクスチャ (Texture)」>「画像テクスチャ (Image Texture)」ノードを追加し、先ほど保存した炎のテクスチャを読み込みます。Shift + A
> 「シェーダー (Shader)」>「透過BSDF (Transparent BSDF)」ノードと「放射 (Emission)」ノードを追加します。Shift + A
> 「シェーダー (Shader)」>「ミックスシェーダー (Mix Shader)」ノードを2つ追加します。- ミックスシェーダーと放射シェーダー、透過シェーダーを組み合わせてノード接続を行い、炎の色、透明度、発光を調整します。
- 画像テクスチャの
アルファ (Alpha)
出力を、ミックスシェーダーの係数 (Fac)
入力に接続することで、描いた部分だけがマテリアルを適用するようになります。
👉 「なるほど!」ポイント: 複数のノードを組み合わせることで、テクスチャの形に沿って発光し、かつ透明度を持つという複雑な炎の質感を表現できます。
B. 炎の揺らぎとパーティクルの設定
次に、炎がゆらゆらと揺れるアニメーションと、パーティクルとして放出する設定を行います。
- 炎の揺らぎを作成する
- オブジェクトが選択された状態で、プロパティエディターの「モディファイアプロパティ (Modifier Properties)」タブ(アイコンは「レンチ」)から「モディファイアを追加」をクリックし、「ディスプレイス (Displace)」モディファイアーを追加します。
新規 (New)
ボタンをクリックし、プロパティエディターの「テクスチャプロパティ (Texture Properties)」タブ(アイコンは「チェッカーボード」)に移動します。タイプ (Type)
を「雲 (Clouds)」に設定し、サイズ (Size)
を0.5
程度に調整します。- ディスプレイスモディファイアーに戻り、強さ(Strength)を調整して、炎の波打つ動きを制御します。
- 画面に
Shift + A
> 「空 (Empty)」>「平面軸 (Plain Axes)」を追加し、アニメーションのタイムラインで回転アニメーションを付けます。 - ディスプレイスモディファイアーの「テクスチャ座標 (Texture Coordinates)」を「オブジェクト (Object)」に設定し、先ほど作成したEmptyオブジェクトを選択します。これにより、Emptyオブジェクトの回転に合わせて炎が揺らぐようになります。
- パーティクルの設定
- 作成した炎のメッシュを4つに分割し、それぞれを新しいコレクションにまとめます。
Shift + A
> 「メッシュ (Mesh)」>「UV球」を追加します。これが炎を放出するオブジェクトになります。- UV球が選択された状態で、プロパティエディターの「パーティクルプロパティ (Particle Properties)」タブ(アイコンは「パーティクルが飛んでいる」ようなマーク)を選択します。
+
ボタンをクリックして新しいパーティクルシステムを追加し、タイプ (Type)
を「ヘアー (Hair)」から「エミッター (Emitter)」に変更します。- 「レンダー (Render)」設定で
レンダー (Render As)
を「コレクション (Collection)」に変更し、作成した炎のコレクションを指定します。 - 「フィールドの重力 (Field Weights)」内の「重力 (Gravity)」を
0
に設定して、パーティクルが下に落ちないようにします。 - 「フォースフィールド (Force Field)」の
風 (Wind)
を追加して、パーティクルが上方向に流れるように設定します。 - パーティクルが消える際に徐々に小さくなるように、テクスチャプロパティの
サイズ (Size)
設定を調整します。
C. 仕上げとレンダリング
最後に、オブジェクトに色や光を設定し、魅力的な見た目に仕上げます。
- 最終調整
- パーティクルを放出するUV球を非表示にするために、プロパティエディターの「モディファイアプロパティ」タブから「マスク (Mask)」モディファイアーを追加します。
風 (Wind)
のフォースフィールド
をコピーしてボルテックス (Vortex)
に変更することで、炎に渦を巻くような動きを追加し、よりリアルな炎の表現を目指します。- パーティクルの数やスピード、カラーランプの色などを調整して、好みの炎を作成します。
👉 「なるほど!」ポイント: パーティクルシステムは、一つ一つオブジェクトを配置するのではなく、設定に基づいて自動で大量のオブジェクトを生成・放出する機能です。これにより、炎のような複雑なアニメーションも効率的に作成できます。
まとめ:パーティクルシステムで、表現の幅を広げよう!
お疲れ様でした!これで、Blenderパーティクルシステムを使った、リアルな炎のアニメーションが完成しました。
今回は、特に以下の基本的ながら強力なテクニックを学びましたね!
- テクスチャペイントとノードを使った炎のテクスチャとマテリアル作成。
- ディスプレイスモディファイアーとEmptyオブジェクトを使った揺らぎの表現。
- パーティクルシステムによる炎の自動生成と放出。
- フォースフィールドを使った動きの制御。
この作例は、Blenderパーティクルシステムの基礎が詰まっており、ここから、ぜひあなた自身のアイデアで、様々なエフェクトや動きを試して、Blenderの奥深い世界を楽しんでみてくださいね!